2021.11.16
その他
欅の挑戦
11月に入り、秋が山から下りてきて、
街中でも紅葉が楽しめる時期になってきました。
街路樹や公園など、街中の多くの場所にケヤキは植えられています。
黄色やオレンジ色、秋に美しく色が変わるケヤキですが、
よく見ると鮮やかな色に交じって
茶色の葉っぱがあるのに気づきました。
調べてみると、それはケヤキの種の付いた葉。
5~6枚の葉と小さな種が付いた小枝は、
種子がより遠くへ飛んでいく効果があるようです。
今まで枯れた葉っぱだと思っていたのが、
ケヤキの種だったのですね。
だとすると、このケケヤそして並木全体では、
いったい何個の種ができるのだろう?
そして、その沢山の種はそのあとどうなるのだろう。
何千、いや何万?の種は、
落葉のようにコンクリートやアスファルトの上に落ち、
ゴミとして処理されていくのだろうか。
運よく、小さな植込みの土の上に落ちて根付いたとしても、
管理者によって刈られていくのだろうか。
この街中で、小さな種が大木のケヤキとして成長していくことは、
ほぼ無いに等しいのでしょうか。
それでも彼らは、毎年毎年沢山の種をつけ、
空に向かって飛ばし続けているのですね。
実を言うと、私たち夫婦は結婚して10年ほど、
子宝に恵まれませんでした。
不妊治療と戦っている時にこのことを知り、
飽くなき欅の挑戦に、居た堪れなくなったのでした。
by teranishi
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